Neighbors Complain 木村音登
一年ちょっと前、大阪の路上でのカバーライブ動画を見つけました。Just the two of us や Feel like makin' love といった R&B スタンダード。演奏しているのは ネイバーズコンプレイン というバンド。ドラムス、ベース、ギター、ボーカル兼キーボードの4人編成。
不思議と原曲以上の魅力を感じて、プレイリストにいくつか動画を登録して、時々聴いていました。
このバンドが、オリジナル曲でアルバムを発売して全国デビューしていることに気付いたのは、それから一年後でした。急いでCDを買って、東京のワンマンライブに行くこともなんとかできました。
アルバムのアレンジ、演奏はおそらく彼ら。曲はおそらくほとんどがボーカルの木村音登(きむらおと)作で、全体的にレベルが高いです(クレジットがありませんよ!)Jポップな要素もあるのですが、ジャズやソウルなどのブラックミュージックが、しっかりと根をはっているのがわかります。そして、ボーカルがいいんです。ソウルフル、かつ洗練されていて、こんなふうに歌える人、日本じゃあまりいないかもしれません。
よくSuchmosと比べられるけど(最近存在を知った)あっちは明らかにロック寄りです。ギターとかボーカルとか。
ライブに行ったら、なぜか私のような中高年のお客さんが多くて、会場間違えたかと思いましたよ。私は20歳の娘と行きましたが、娘の年代は少なかったかな...でも大盛り上がりでした。文句なしに楽しませてくれました。演出もよく練られていたと思います。メンバーがアカペラ披露してくれたし、木村音登のjazzyなピアノがすごかったのが、一番印象に残ってます。
Neighbors Complain-"Makes You Move" [Official Music Video]
NEIGHBORS COMPLAIN - Night Drivin' (Official Music Video)
この木村音登という人は音大のジャズ科出身で、ご両親はクラッシックの音楽家だそうです。やはり、これだけの才能って一代でできあがるもんじゃないです。
そして私は見つけたのです。8年前の彼の自作曲ライブ動画を。20歳ぐらいのパフォーマンスだったのでしょうか。これを聴いて、フラッシュバックが起きたかのような不思議な感覚に襲われました。このコード感(メージャーセブンス)、この響きこそ、40年近く私にとりついていた物の正体だったのかもしれない…
その5か月後の(8年前の)ライブも見ましたが、隠しおおせようのない才能が爆発していました。
法則の成立です…
このコード感+メロディーメーカー+R&Bのテイスト=絶対好きになる
カバーをやっていた時の、ボーカルやピアノにも、彼の資質があらわれていたのでしょうか。私はそれを感じとって、ここまで導かれてきたのかもしれません。
私はこの人から発せられる「オト」が好きでたまらない...