あんしぇんぬのブログ

古いことを意味するフランス語のancienne 。流行には敏感じゃないけど、こだわりは強いaround fifty。ブログ内ではアーティストの敬称は略させていただきます。

マイケル&ポールアンカ作の長年埋もれていた名曲

大阪のバンド、ネイバーズコンプレインがよくマイケルメドレーをやってます。

2015.3.25ライブ、2015.4.17路上、それぞれの動画で確認してみるとパターンは決まっているようです。

 

 Billie Jean ~ Love never felt so goodRock with you  

 

この流れは同じで、この頭の部分にジャクソン5の I want you back のイントロがつくか、つかないかという違いがあるだけです。 

 

ジャクソン5は、マイケル・ジャクソンが子どもの時に主にリードを取っていた兄弟5人グループ。モータウンでヒットを飛ばしました。伸びやかなボーカルが聴けます。三男の兄はジャーメイン。


I Want You Back - The Jackson 5

 

 

Billie Jean はアルバム Thriller からのシングル。83年、この曲売れていた当時、耳にする事は多くても気付かなかったのですが、最近になって歌詞を見ていくと、全く予想しなかった内容で驚きました。

 

ダンスフロアで皆が憧れる美しい女ビリー・ジーン…彼女は僕を恋人だって言うけど、そうじゃないんだ。僕は赤ん坊の父親でもない。でも法は彼女の味方だ。僕らはダンスフロアの輪の中で踊ってたんだから...誰も彼女のたくらみに抗えない…

こんな内容でかなりドロドロしてます。実体験に基づいているとか、いないとか…よーく考えてから行動しなさいと強く主張してます...Do think twice...マイケル作詞作曲。


Michael Jackson - Billie Jean (Official Video)

 

 

Rock with you はアルバム Off The Wall からのシングルカットです。

 


Michael Jackson - Rock With You (Official Video)

アルバム Off The Wall は、マイケル成人後の初のソロアルバムで、1979年にプロデューサークインシー・ジョーンズの肝いりで、一流のスタッフによって制作されました。ポール・マッカートニーデビッド・フォスターなどもライター陣に加わっているのですが、この

Rock with you (ロッド・テンパートン作)や、やはりシングルカットされヒットしたファンキーなナンバー

Don't stop 'til you get enoughマイケル・ジャクソン作)

Off the wall(ロッド・テンパートン作...この曲でスクーターのCMにマイケル本人が出てたような覚えが…)

これらが好きで、高校1〜2年の頃よく聴いてました。

それとB面4曲目の

I  can't  help  itスティービー・ワンダー/ Susaye Greene 作 )という曲も大好きでした。今聴いても惚れ惚れします。甘美なメロディーに乗ってすべての音が見事に美しく溶け合っている...

この Off The Wall というアルバム、優秀なミュージシャンたちの完全なバックアップ体制で作られました。マイケルのボーカルは繊細です。ジェリー・ヘイのトランペットにもキュンとしました…


Michael Jackson - Off The Wall - I Can't Help It

 

さて、ここからが本題です。

知名度の高い2曲の間にはさみ込まれた美しいミディアムバラード。

木村音登君ボーカルで初めて耳にしたメロディー、いいなあと思って調べたら、マイケルの死後に発表された 

Love never felt so good という曲だとわかりました。

 

この曲はマイケルとポール・アンカ共作、1983年に録音されましたが、お蔵入りになっていたそうです。

2014年の コンピレーションアルバム Xscape デラックス版 にオリジナルバージョンと供にジャスティン・ティンバーレイクとのデュエットバージョンも収録されているそうです。若い方のほうがよく御存じですね...


Michael Jackson - Love Never Felt So Good (Official Video)


Michael Jackson, Justin Timberlake - Love Never Felt So Good (Official Video)

 

ポール・アンカというとダイアナ。日本ではロカビリー系の山下敬二郎とか平尾昌晃とかのオジサマ(自分にとって)が歌ってたイメージが強くて、まったく関心が持てなかったのですが、

ある時、BS放送の SONG TO SOUL という番組(良い番組です。BS-TBS日曜夜11時)でポール・アンカの事を知って、結構すごい人だなぁと思っていたタイミングでした。

 

1957年、自作曲の Diana のヒットで人気者になったポール・アンカは、その後  You are my destiny, Put your head on my shoulder などを順調にヒットさせますが、音楽業界の変化に伴い、人気に陰りがでてきます。

しかし自身が出演した映画、「史上最大の作戦」のテーマ曲を手掛け、ソングライターとしての健在さをアピールしました。

そしてフランク・シナトラmy way の訳詩、トム・ジョーンズ She's a ladyの作詞作曲などでソングライターとしての地位を確固たるものにしました。

 

ポール・アンカは2005年に発表したアルバム Rock Swings で、ロックやポップスのヒット曲をジャズにアレンジして歌っています。面白い企画です。年を重ねても柔軟で精力的な人なんだなと感心致します。全曲聴けていませんが、ニルヴァーナ Smells like teen spirit もビッグバンドでしっくりきます。


Paul Anka - Smells Like Teen Spirit (High Sound Quality)

 

マイケルとの共作は Love never felt so good の他にも This is it があります。

 

以上だらだらと脱線しながら長くなりましたが、ネイバーズコンプレインのマイケルメドレー原曲解説でした。

  

オフ・ザ・ウォール

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ベスト・オブ・ジャクソン・ファイヴ

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